重層的支援体制整備事業の取り組みについて

更新日:2025年04月25日

地域づくりに向けた取り組み ~中斜里地域交流拠点「中斜里シャトラン」~

斜里町では、重層的支援体制整備事業の一環として、地域づくりの視点から中斜里地域にある空き家を改修し、地域交流拠点「中斜里シャトラン」を整備しました。

この拠点は、地域に根差した居場所づくりと住民同士のつながりを生む場として機能しており、町からの委託を受けて民間事業所「トコラボ」が運営を担い、常駐スタッフとして「地域おこし協力隊」が活動しています。

「シャトラン」を拠点としたアウトリーチを基本に、これまで支援が届きにくかった方々にも寄り添いながら、重層的支援の取り組みを展開しています。

拠点では、地域住民の皆さんの「やってみたい」という主体的な思いを大切にしながら、さまざまな交流イベントを定期的に開催しています。なかでも「夕方食堂」では、子どもから大人、高齢者まで多世代が集まり、食事を通じて自然な交流と団らんが生まれる、あたたかな雰囲気が広がっています。

活動の様子は、下記のInstagramや運営団体トコラボのホームページでもご紹介しています。ぜひご覧ください。

中斜里シャトラン インスタグラム

TOCO.LABO. とこらぼ【斜里町】人と人、人と地域をつなぐ研究をしています。

重層的支援事業とは

近年、住民の皆さまが抱える課題は、複雑かつ複合的になってきています。こうした状況に対応するため、既存の高齢者・障がい者・子ども・生活困窮者に対する相談支援の取り組みを活かしながら、「属性を問わない相談支援」「参加支援」「地域づくりに向けた支援」を一体的に進める仕組みとして、「重層的支援体制整備」を推進しています。

この体制では、どのような課題を抱えていても、住民の皆さまが地域の中で安心して暮らし続けられるよう、相談支援を通じた地域づくりを進めてまいります。

住民一人ひとりが地域の一員として尊重され、共に支え合う社会の実現を目指して、皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

なお、斜里町ではこの「重層的支援体制整備」の取り組みを、町の最上位計画である**「第7次斜里町総合計画」**においても位置付けており、地域共生社会の実現に向けた方針として明確に示しています。

第7次斜里町総合計画(令和6年~令和15年度)/斜里町

taikeizu
多機関協働事業

・地域の福祉課題に対処するため、多機関協働の取り組みを推進しています。

・主に包括的相談業務における多問題化したケースについて多機関でのケース共有会議を定期的に開催しています。

住民参加型の社会問題井戸端会議

・定期的に開催されるフリーディスカッション、グループワークの場では、地域の声を集め、地域住民同士が協力して社会的課題の解決に取り組むための重要なコミュニケーションの場として機能しています。

アウトリーチ等を通じた継続的支援事業

・斜里町では、これまで支援が届きにくかった方々にも必要な支援が行き届くよう、「居場所(地域交流拠点)」の運営や訪問活動、相談支援を通じて、継続的な伴走型支援を実施しています。

また、関係機関との連携・協働を図りながら、一人ひとりの状況に応じた支援につなげており、支援を受けるだけでなく、地域の中での役割や参加の機会を広げる「参加支援事業」などへもつなげています。

地域のつながりの中で、誰もが自分らしく暮らし続けられる社会を目指して、今後も切れ目のない支援体制の構築に取り組んでまいります。

参加支援事業(ひきこもり等の居場所の運営)

中斜里地域をモデルとして誕生した「シャトラン」は、子どもから高齢者まで幅広い世代が集う交流の場です。ここでは、孤立を防ぎ、地域課題の解決に寄与するため、多様な支援活動を展開しています。

主な取り組み内容

  • 壮年層の引きこもり対策・支援
    社会的孤立を防ぎ、再び地域とのつながりを築くサポートを行います。
  • ヤングケアラー対策・支援
    若年層が家庭内で抱える介護や家事負担を軽減し、学業や就労の両立を支援します。
  • 精神障がい家族の対策・支援
    家族間の負担を軽減し、より良い生活環境を構築するための支援を提供します。
  • 多様支援世帯の対策・支援
    (生活困窮・精神障がい・要介護世帯など)
    各家庭の状況に応じた個別サポートを通じて、地域の中で安心して暮らせる環境づくりを目指します。

「シャトラン」は、地域の中で互いに支え合い、つながりを深めるための大切な居場所として、多世代の交流を促進しながら運営されています。

参加支援事業(障がい児等の居場所の運営)

地域の子どもたちが安心して過ごせる環境を提供するため、「放課後等デイサービス」の運営支援を行っています。
この活動は、児童福祉法に基づく福祉サービス事業所として、多様な特性を持つお子様とその保護者をサポートしています。

主な取り組み内容

  • 障がい児・発達障がい児とその保護者のための居場所づくり
    地域で安心して過ごせる空間を提供し、個々の特性やニーズに合わせた支援を行います。
  • COCAGE教室
    居場所機能を持ちながら、地域の暮らしに根ざした体験学習を支援しています。

活動の概要

現在利用されているお子様は、ADHDやASDといった診断名がある場合もあれば、診断名はないものの発達特性が見られる場合もあります。放課後や長期休み期間を活用して、療育や個別支援を実施しています。

一日の活動例

子どもたちが興味を持つ活動を尊重し、発達特性に合わせたサポートを行っています。

  • 機械やスイッチを触る体験
  • 大人の模倣遊び
  • 外での活動や運動遊び

施設では、生活圏内にある店舗や公園、公共施設を活用し、季節を感じながらのびのびと過ごせる環境づくりを目指しています。

この記事に関するお問い合わせ先

民生部 地域福祉課 地域支援係
〒099-4117
北海道斜里郡斜里町青葉町40番地2
電話番号:0152-23-6644
ファックス番号:0152-23-6670

お問い合わせフォームはこちら