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平成24年度町政執行方針

1.はじめに

 平成24年第2回町議会定例会にあたり、私の町政執行に臨む考えを申し述べ、議員各位のご理解を賜りたいと存じます。
 昨年5月に町長に就任し、10カ月が経過しましたが、今日まで議員の皆さまにはご理解・ご協力をいただいたことに心から感謝を申し上げます。

 国内外の課題が多い中で、今年1月には日本の50年後の将来推計人口が発表され、人口減とともに非常に高い高齢化率の「超高齢・人口減少社会」の到来を予測しています。その未来に向けてどうすれば持続可能な斜里町を維持していけるのかが問われています。
 社会保障と負担のバランスについて国の方向性が見えない中で、いま私たちが取り組まなければならないのは、高齢者を支える生産世代とその世代を支え、将来を担う子どもたちへの支援です。子どもたちの出生を祝い、彼らが健やかに、確実に育ち、社会で活躍できる力をつける後押しが必要です。

 昨年の東日本大震災と原発事故は、格差社会、無縁社会に閉塞感を感じている私たちに様々なことを気づかせてくれました。自然の怖さの一方で、自然が無事であること、自然の恵みの大切さを再認識するとともに、人と人とがつながっていること、助け合う心があることの喜び、さらには「幸せ」とは何なのかを考えるきっかけともなりました。
 昨年の11月、国民総幸福度を大切にしているブータン王国から第5代国王が来日したことで、さらに多くの人が経済成長至上主義の世界から違う価値観、「幸福=幸せ」を求めることを意識し始めたような気がします。「幸せ」それは、年齢、職業を問わず、誰もが生きて行く中で求め続けるものだと思いますし、役場の仕事は、町民の幸福=幸せに寄与するために行われているといってもいいでしょう。何が幸せにつながるのか、どんな調査をすればその実態が見えてくるのか、「幸福」を区政のめざす究極の目標と定めて取り組んでいる東京都荒川区の実績を参考にしながら、調査・研究に着手する予定でおります。

 新年度予算においては、新しい課題に対しても、真摯に向き合い、これまで続けてきた取り組みを検証しながらが予算編成を行いました。特に、長年町民の皆さまに検討いただいた(仮称)まちづくり基本条例は年度内の制定とともに、今後は条例にもとづき町民、議会、行政がそれぞれの役割・責任を果たす中で、協働によるまちづくりを進めなければなりません。

 今年度も将来を見据え、あくまでも町民本位で、タイミング良く、スピーディに、そして丁寧に、を基本として、「幸せを実感できる」「あったかい斜里町」実現のために、努力してまいります。

2.私のめざすまちづくり

【健康づくりにこだわったまちづくりをすすめます。】

身体と心の健康のために、あったかい医療と福祉で安心を提供します。

 病気にならないため、そして健康寿命が延びるためにも、一人ひとりが健康づくりを意識することが大切です。健診・検診の受診率の向上をめざし、病気の早期発見、早期治療に努めてまいります。
 地域医療を取り巻く環境は、依然厳しいものがありますが、医療体制の充実は、予防医療とともに、安心して暮らし続けるための大事な条件のひとつです。そのためにも「自分たちの病院は自分たちが守る」といった町民の皆さんの意識醸成とともに、国保病院の内科常勤医師の増員(安定確保のため)に最大限の努力をします。また、ドクターヘリの運航圏域加入など、救急医療、広域医療の充実・確保に努めます。
 さまざまな福祉の充実も併せて必要です。今後、高齢者の増に伴い介護を必要とする人の数は、確実に増えて行きます。その時を見据えた第5期介護保険事業計画のもとに、特別養護老人ホームの増員など今から段階的に準備をしていかなければなりません。そして、健康づくり、医療、福祉の連携を密にしてまいります。

経済の健康のために、自然の恵みを生かし、活力ある地域産業の振興をはかります。

 自然の恵みを受けている農業、漁業などの一次産業を支援し、生産の基盤づくりの後押しをすることにより、食糧供給の役割を担い続けていただきます。
 依然、前年度を下回る入込数に留まっている観光業については、エコツーリズム戦略を基にしながら支援策を講じるとともに、めざすべき方向性・目標などを明らかにする「観光の基本計画」の策定に取り組んでまいります。
 商工業につきましては、「町内で買い物を!」の支援を継続し、町内の消費拡大対策や域内循環に努めるとともに、金融対策緊急支援事業を一年間延長します。

環境の健康のために、素晴らしい自然環境を残し、暮らしやすい生活環境をつくります。

 斜里町には知床に代表される豊かな自然環境があり、その下で、私たちは生活し生業を営んでいます。その自然と人との良好な関係を維持させるために、環境基本条例に基づく環境基本計画の策定に着手し、「環境のまち」をめざします。また、地球温暖化対策として省エネルギーへの取り組みをすすめ、自然エネルギーの導入を引き続き支援してまいります。
 新しい廃棄物処理施設が新年度よりいよいよ運転を開始します。運営には万全を期し、生成物の利用先である国保病院のボイラー整備を急ぎます。また、生活環境を維持する上で基盤となる道路や河川の保全整備、安全な飲料水の供給と上下水道などの計画的な整備をとおして、安心して暮らすことができるまちづくりをめざしてまいります。
 住環境の整備・確保については、新光北の町営住宅建て替えなど、年次的に進めてまいります。また、公共施設の補修は長期的な視点に立って計画的に取り組んでまいります。
 東日本大震災の教訓を生かし、防災計画の再点検とそれぞれの立場でできることを再確認し、実行していかなければなりません。そして、住民の力を結集できる住民同士のつながり、ネットワークを強化していく必要があります。そのための支援をすると同時に今年は全町的な防災訓練を実施いたします。

【未来につながる人づくりをすすめます。】

子どもたちの健やかな成長を後押しします。

 子どもは斜里の将来を担う宝です。子どもたちを生み、育てやすい環境をつくるために、へき地保育所の時間延長、期間延長、仲よしクラブの時間延長などで支援します。さらに、小児任意接種ワクチン予防接種事業や義務教育期間中の入院費無料化などにも取り組みます。

学びのための環境を整えます。

 学校教育については、きめ細かな教育を行なうために小学校の少人数学級を町独自で実施するとともに、斜里中学校校舎の耐震補強と大規模改修を進めます。また、古くなっている教職員住宅は、借上げ方式による整備を継続するとともに、旧土木現業所集合住宅を購入し整備を進めてまいります。
 社会教育については、町民による検討をいただいている新図書館建設の計画づくりをすすめるとともに、海洋センタープールの改修を行ないます。

【これらの実行のために、「ほめられる役場」をめざします。】

それは―

 町民の役に立つところが役場です。町民本位、町民のために仕事をする意識と行動を徹底するとともに、町民との対話などによる現場重視の考えを基本とします。また、明るい元気な職場を心がけ、情報開示に努めることにより、開かれた町政を推進してまいります。
 この数年続いている職員の定年退職にともない、多くの職員が入れ替わります。その結果、幹部職員が若返り、若手職員が増えていきますので職員の能力と資質向上のために、研修機会を拡充し町民に頼られる職員の育成に努めます。
 また、行財政改革に基づいた機構改革を新年度当初から実施し、住民の期待に応えられる組織体制をめざします。

3.平成24年度の事業展開

第1は、「世界に誇る自然との共生をめざして」であります。

 町政の理念である「みどりと人間の調和を求めて」というテーマは、世界自然遺産登録によって一定の成果を得ましたが、知床の自然環境を守り育てていくことは、変わらない斜里町の使命です。
また、環境が健康であることは、人間が生きていく上で欠くことのできない条件であるとともに豊かな生産活動の基盤として重要です。

 斜里町はヒグマやエゾシカ等の、野生動物対策を先駆的に取り組んできましたが、知床半島エゾシカ保護管理計画が策定され5年が経過し、平成23年度からは100平方メートル運動地においても環境省による試験的な捕獲事業が始まっています。
 また、ヒグマ対策についても斜里町はヒグマとの共存をめざした取り組みを進めてきましたが、現在環境省が中心となり遺産地域を含めた知床半島全体のヒグマの保護管理方針を策定中です。今後はこの大きな枠組みの中で町の役割を担っていくことになります。

 今年度の主な取り組みと致しましては、しれとこ100平方メートル運動が今年で35周年を迎えることから記念事業に取り組むほか、最後に取得した運動地に防鹿柵を設置して、森づくりを見せる場所として、新規運動参加者の発掘や運動の普及啓発を図ってまいります。
また、企業などの支援も受けながら河畔林再生事業や生物相の復元事業を引き続き進めてまいります。
 
 また、その他の事業展開としては、
(自然保護)
 次世代を担う若者たちをはじめとする多くの町民に、ともに知床の価値を理解していただくため、住民や関係機関による自然保護活動を支援するとともに、学校における教育活動との連携や、知床博物館、民間事業者等による野外活動の取り組みを通して、学習機会の提供に努めてまいります。

 公益法人となった知床財団は、学術的な側面に加えて国立公園の保護管理を担う現地法人としての役割がこれまで以上に重要となっており、設立者として支援を継続してまいります。

 知床自然センターをはじめとする国立公園関連施設は、知床財団を指定管理者とした運営を行っておりますが、引き続き、効率的な運営をめざすとともに、学習機能を更に高めた「自然教育施設」として、新たな魅力と特徴を兼ね備えた拠点づくりの実施・検討に着手致します。

(世界自然遺産)
 世界自然遺産としての知床の自然環境を保全し適正な利用を進めるため、羅臼町と連携した取り組みに努めてまいります。さらに、知床の世界自然遺産としての価値を維持するため、知床世界遺産科学委員会等の検討に継続して関わるとともに、策定された各種の計画が実効性を持って運用されるよう、地元自治体としての役割を果たしてまいります。
知床五湖の地上歩道の利用につきましては、昨年度から環境省による、利用調整地区制度が導入され、新たな魅力となっております。今後も環境省が進める国立公園の利用適正化の検討に参画してまいります。

(しれとこ100平方メートル運動)
 しれとこ100平方メートル運動は今年35周年を迎え、斜里町の自然保護施策を行うにあたっての心のよりどころとなるものであることから、引き続き、町民はもとより運動参加者の方々の思いを大事に、関東支部や関西支部との連携を図り、記念事業の実施など運動の更なる展開を図ってまいります。

(みどりの環境)
 海岸林などの身近な森林や良好な水環境の保全に努めるとともに、景観形成のための取り組みを環境省や林野庁、北海道と連携して進めてまいります。

第2は、「活力に満ちた産業の振興をめざして」であります。

 斜里町の経済は、恵まれた自然環境の下で進展する農業・漁業を中心とする一次産業と、商工業、さらには世界自然遺産知床を背景とした観光産業によって支えられております。しかし一方では、経済のグローバル化や、昨年発生しました東日本大震災をはじめとする自然災害等は、地域経済活動に対しても、大きな影響を与えております。このような中で町内経済が健康であるためには、ますます地場産業の振興・発展と、連携が重要となってきています。

 今年度の、主な取り組みといたしましては、まず、地域経済全体に深刻な影響を及ぼすことが危惧されております「TPP交渉参加問題」についての対応であります。特に農業にとっては壊滅的な打撃があると言われており、現在、国からの具体的な情報や対策が示されていない状況にあるため、今後の動向によっては、他自治体や町内経済団体などと、さらに連携をとり、一体となった取組みを推進してまいります。

 漁業については、昨年、市町村別の「さけ」漁獲量が9年連続日本一となり、漁業生産額につきましても史上最高となったところであります。今後もこの高水準の維持と地場資源の増大を図るため、河川等の環境保全に努めるとともに、さけ・ますふ化事業への支援など諸施策を継続してまいります。

 また、東日本大震災の復旧事業は今年度から本格的に始まりますが、それに伴い資材の高騰や流通など、町内経済に影響が出ると懸念されておりますことから、特に事業者の資金調達の対策として、今年度も「金融対策緊急支援事業」を継続するとともに、町内消費拡大対策としては、「プレミアム付商品券発行事業」を当面平成26年度までの3年間延長し実施することといたします。

 観光につきましては、依然として入込客の減少が続いており、観光客等のニーズを的確に捉えた振興策の展開がますます重要でありますことから、関係機関との調整や意見聴取に着手し、今年度は観光基本計画の策定を進めてまいります。

 産業連携として取り組んでおります「知床しゃりブランド事業」につきましては、ブランド運営委員会が行う認証や、認証品の販売促進、認証マークの活用などに対し引き続き支援するとともに、町内外に向けた情報発信などPR活動について積極的に取り組んでまいります。

 また、その他の事業展開としては
(農業)
 昨年度より「農業者戸別所得補償制度」が導入され、大きな転換期を迎えておりますが、新たな制度・情勢の変化に対応すべく、関係機関との連携・協力により適切な対応を行い、農業経営の安定に努めてまいります。

 土地基盤整備では、2地区の道営事業を継続実施し、畑地かんがい事業と暗渠など面工事を促進するとともに、国営事業で整備した基幹排水路等が老朽化により機能低下が見られ、営農に支障が出ておりますことから再整備に向けて網走開発建設部と協議を進めてまいります。

 シカ柵の再整備につきましては、国の「鳥獣被害防止総合支援事業」を活用し、新たに3カ年の整備計画の策定を行ない、引き続き推進してまいります。

 畜産振興では、家畜伝染予防法に基づき、農場区域内への病原体の持ち込み防止、疾病予防を図るなど関係機関と連携した防疫体制の確立と、酪農ヘルパー事業に対して引き続き支援してまいります。

(林業)
 林業の振興を図るうえで欠くことの出来ない労働力の確保や、労働環境の改善のため、各種制度の活用を図り、担い手対策を支援するとともに、民間企業が導入する高性能林業機械に対し支援を行ない、施業の効率化と労働環境の改善を図ってまいります。

 また、森林法の改正により、今年度から森林取得に関し市町村への届出制度がスタートしますので、森林情報の適正管理のためデータシステムの整備を進めてまいります。

 町有林につきましても、森林の機能向上のため補助事業を活用した適正施業を引き続き実施し、適正管理に努めてまいります。

(漁業)
 「さけ」の漁獲量の増加に伴う作業の効率化と、鮮度保持対策のため引き続き荷捌きタンク購入事業に対しても支援してまいります。
漁港整備につきましては、ペレケ新港における安全で快適な漁業活動の展開と、「衛生管理型漁港」としての人工地盤の整備を、引き続き進めてまいります。
斜里漁港につきましても、入出港の安全確保と、漂砂対策としての外郭施設の整備を進めてまいります。
これら漁港の整備促進につきましては両漁協と連携し、予算の確保を含め、引き続き関係機関等へ強く要請してまいります。

(商工業)
 商工会が行う事業者への「経営改善普及事業」や、賑わい創出に向けた「ふらっとナイト事業」など各種の地域振興事業や、町内の各種団体が行う活性化事業に対して引き続き支援してまいります。また、産業連携では、地場産品をとおした産業振興を進めるため、製品開発や販売促進、産業間の連携による新産業の創出などに、意欲的に取り組む事業者に対して、引き続き「地場産業活性化チャレンジ事業」により支援をしてまいります。

(観光)
 観光形態が個人型観光へ大きく変化しており、着地型観光、滞在型観光への転換を図ることが必要でありますことから、観光協会・商工会など町内の経済団体などと連携し、魅力ある観光地づくりを進めてまいります。その一環として、「温泉旅館組合」が実施するウトロ温泉地区の街路灯や、植栽等の環境整備への支援を継続してまいります。

 また、世界自然遺産登録地である知床の利活用を促進するため、今年7月に「エコツーリズム戦略会議」から提言がありますことから、それに基づき、新たな観光資源やガイドメニュー等の商品開発を支援してまいります。

 観光施設などの安全対策としては、景勝地であるオロンコ岩や三角岩の落石防止ネットが老朽化しているため、今年度より計画的に掛け替え工事を実施し、安全確保に取り組んでまいります。

(労働)
 景気の低迷等の影響で、雇用環境が依然改善されていないことから、緊急雇用創出推進事業を活用し、引き続き雇用の創出に努めてまいります

 また、季節労働者への対策として、「斜網地域通年雇用促進協議会」が行う就業相談や情報提供、各種技能講習会の開催等について支援を行ってまいります。

第3は、「安心して暮らせる快適な生活環境をめざして」であります。

 健康に暮らすためには、快適で住みよい生活環境を維持するとともに、安全が保障され、安心して暮らすことができる地域づくりが重要です。

 今年度の主な取り組みと致しましては、町民生活の基盤となる社会資本の整備については、日常の暮らしにおいて欠くことができないことから、道路、河川、上下水道などの整備や維持管理を、施設の長寿命化を基本において、継続的かつ計画的に進めてまいります。
 また、町営住宅については、今年度から朝日第2団地の建て替え工事に着手してまいります。併せて、新光北団地の実施設計を進めるとともに、他の既存町営住宅の適正な維持保全に努めてまいります。

 また、生活環境・地球温暖化対策としては、環境基本計画の策定過程を通して「環境のまちづくり」を町民に広く訴えてまいります。
また、一般ごみを高温高圧処理方式によって燃料化し、生ごみを高速堆肥化処理する新たな一般廃棄物処理施設の稼働により、資源循環の取り組みをさらにすすめてまいります。
なお、施設の適正な維持管理については、関係する自治会と協定書を締結するとともに、地域が抱える課題に対して振興策を講じてまいります。

 防災については、昨年発生をした東日本大震災の教訓を生かし、災害時の被害を最小限にするために、町や関係機関の連携はもとより、地域での防災活動を行う自主防災組織の役割が重要であり、隣近所が互いに助け合うことにより、被害の拡大を防ぐ必要があります。そのため、今年度は総合防災訓練を行うほか町内での海抜表示標識の設置、各種講座等をとおして自主防災組織の結成や育成を支援するとともに、防災意識の啓発に努めてまいります。

 さらに、災害発生時における町民の不安や被害を軽減するため、消防施設及び消防資機材の整備を行い、町民の生命、身体及び財産の保全を図るとともに、地域の安全確保と町民が安心して暮らすことができる地域づくりをめざします。

 また、その他の事業展開としては、
(河川・海岸保全・治水・治山)
 洪水対策につきましては、北海道が策定した斜里川水系河川整備計画を基に、農業・漁業の生産活動や自然環境を十分考慮し、河川改修事業の促進に努めてまいります。
 また、近年、海岸浸食が著しい状況にある海岸保全と、ウトロ地区の急傾斜地における落石防止対策や、砂防施設等、住民の安全な暮らしを守り、人に優しい環境をめざした海岸保全・治山・治水事業を関係機関に要請してまいります。

(道路・公園・住宅)
 国道334号ウトロ~美幌間の道路改良につきましては、狭隘な急カーブ路線等の解消など、安全な交通が確保される道路整備を、沿線の市や町と連携のうえ引き続き国に要請してまいります。特に、長年の懸案事項でありました川上地域の「新拓橋」の架け替え工事につきましては、昨年度事業採択されたことから、早期完成に向けて国に要請してまいります。
 
 町道の整備では、緊急度、優先度を十分勘案しつつ、道路網の整備をすすめてまいりますが、新たに生活環境等の向上を図るため、以久科富士道路の防雪柵設置等の整備工事に着手するとともに、羅萠道路他2路線の整備工事につきましても、引き続き実施してまいります。

 また、橋梁につきましては、国の方針に基づき、安全性の確保と長寿命化によるコスト縮減のため、計画的な修繕・架け替えを行う必要があることから、昨年度まで実施してきた点検結果を基に、「橋梁長寿命化計画」の策定を進めてまいります。
 
 都市公園につきましては、昨年度に策定した「公園施設長寿命化計画」に基づき、遊具等の修繕や安全点検を行い、利用者に優しい公園の再整備に努めてまいります。

 町道の維持、除排雪業務は、引き続き民間活力を活用し効率性を高めるとともに、冬季間のパトロール体制の強化と除雪ドーザを1台増車し、安全で快適な路面の確保に努めてまいります。
  
 次に、住宅対策でありますが、居住環境の整備並びに町内経済の活性化を図るため、引き続き個人住宅の「住宅リフォーム促進補助制度」の活用を奨励してまいります。
 また、耐震改修を促進する「住宅耐震改修促進補助制度」の活用を奨励するとともに、耐震診断等の相談体制と、建築物の地震防災対策に関しての啓蒙を図ってまいります。

(上下水道)
 水道事業につきましては、安全で安定した飲料水の供給を行うため、引き続き、配水管の布設工事などを実施するとともに、来運配水池やウトロ浄水場の適正な維持管理と経営安定に努めてまいります。
 
 公共下水道整備につきましても、水洗化を促進するため、管渠の整備を行うとともに、下水道処理場やポンプ場等の適正な維持管理に努めてまいります。

 また、斜里漁港内に排出される水産加工場等の排水対策の課題解決に向け、昨年度に実施した本町地区等幹線流末概略調査設計をもとに、漁港を整備している北海道や関係する団体とも十分な協議を重ね、環境改善への方向性を示せるよう努めてまいります。

(交通安全・防犯・消費者保護)
 交通安全活動については、子どもや高齢者を重点として交通事故を起こさない、交通事故に会わないための啓発活動を推進し、町内における死亡交通事故や町民による死亡交通事故のない、まちづくりを目指してまいります。
 防犯活動については、特に児童生徒の下校時等の見守りを強化するとともに、犯罪被害者支援体制の強化や配偶者への暴力行為に対しての相談体制の整備を図り、暴力被害者の安全確保に努めてまいります。
 消費者保護については、消費生活相談員による相談窓口の充実を図り、消費者の被害を未然に防ぐための啓発を推進するとともに、消費者運動の人材育成と啓発を図るために消費者協会への支援を行ってまいります。
 また、住民が抱える悩みや心配事を少しでも解消し、安心で安全な生活を支援するため、専門の弁護士による無料の法律相談の定着に努めてまいります。

(情報基盤の整備)
 行政情報をはじめとする、様々な情報提供や取得・共有のため、インターネットの活用は有効な手段であり、関係機関への要請を行うとともにブロードバンド環境の基盤整備を推進してまいります。

(防災・消防救急)
 災害時の被害を最小限にするためには、地域での防災活動の果たす役割が重要となります。それらを支援していくと共に、関係機関や民間事業者との連携を始め、無線LANスポット整備など緊急時の体制整備を充実してまいります。
 また、増加する救急業務の対応については、救急隊員の資質向上はもとより、高度化資機材・機器などの充実を図るため、今年度は救急車輛の更新を行い、町民が安心して暮らせる体制づくりに努めてまいります。

(一般廃棄物)
 施設の円滑な維持管理に努めるとともに、生成される燃料の利用先となる国保病院ボイラーの設計を現在進めており、早期の完成をめざします。また生成物の一時保管場所の整備も併せて進めてまいります。
 一方、役割を終える以久科清掃センター最終処分場につきましては、浸出水が排水基準に適合するまで引き続き処理を継続し、施設周辺の環境整備対策に努め、不要となる建屋を順次、解体撤去してまいります。

(生活環境・地球温暖化対策)
 地球温暖化につながる二酸化炭素排出の削減のため、太陽光発電システム整備を導入する町民に対して、引き続き助成を行ってまいります。
 また、ポイ捨て禁止条例により指定した環境美化推進地区を中心に、自然景観の保全と環境美化の推進に努めてまいります。

 公害対策については、監視体制を強化し住民生活への悪影響を及ぼす恐れがある場合には、発生源に対する改善を求め、再発防止を図ります。犬などのペット飼育マナー向上のための取り組みは、広報紙などによる啓発活動を引き続き進めてまいります。
 また、蜂の巣駆除は今までどおりの対応を基本と致しますが、お年寄り等弱者に対する支援をしてまいります。

(循環型社会形成)
 省資源・リサイクル事業は、自治会等の住民団体との協働により、これまで取り組みを進めてまいりましたが、一般廃棄物処理施設の稼働を機に、あらためて分別の徹底や省資源・リサイクル意識の向上について全町民の継続的な取り組みにつながるよう啓発をすすめてまいります。

(墓地・火葬場)
 オホーツク斎場の施設修繕、墓地・霊園の整備についても周辺環境に配慮し、維持管理に努めてまいります。

第4は、「健やかで思いやりのある福祉社会をめざして」であります。

 町民の「健康づくり」を最重点課題として、疾病予防を積極的に推進するとともに、保健、医療、福祉の連携を密にして、小児から高齢者まで「安心できる福祉社会」をめざして取り組んでまいります。
 特に、少子化対策の一層の推進が求められており、子育て世代の経済的負担を軽減し、安心できる子育てを支援していくこととしております。

 今年度の主な取り組みと致しましては、子育て支援の充実を図るため、中斜里へき地保育所を「通年化(1月を除く。)」するとともに、さらに中斜里・ウトロへき地保育所の「時間延長」や、学童保育「仲良しクラブ」についても保育サービスの充実として「時間延長」を行います。また、小児の任意予防接種についても、新たにロタウイルスワクチンを公費負担で実施いたします。

 また、地域医療対策として、広域医療体制の充実が求められており、今年度は新たにドクターヘリの運航圏域へ加入するほか、小清水日赤病院人工透析事業への支援を行ってまいります。
 一人暮らし高齢者が増加しておりますが、急病になった際、医療機関に必要な情報を「より早く」、「確実に」伝達することを目的に、民生児童委員協議会が行う、「命のバトン交付事業(救急医療情報キット)」への支援を行ってまいります。

 国民健康保険制度と後期高齢者(長寿)医療制度については、それぞれがあいまって医療における質の向上と安心安全な医療の提供がなされ、国民皆保険を持続可能なものにしていくことが求められておりますので、健全な保険制度維持に努めてまいります。
 今年度第5期の介護保険事業計画がスタートしますが、介護保険料改定にあたっては、保険給付費の増加や基盤整備に伴う、サービス量も見込み保険料算定を行った結果、第4期計画と比較し保険料の増額は避けられない状況となっておりますので、町民に対し充分な理解と協力が得られるように努めてまいります。

 また、その他の事業展開としては、
(健康・予防)
 検診事業について、特定健康診査や各種がん検診に取り組んでまいりますが、「健康づくり講演会」の開催等により健康意識を広く町民に浸透させるとともに、受診率向上のために個別勧奨の他、年間検診計画を配付して町民への啓発活動に努めてまいります。
 また、女性特有のがん検診については、子宮頸がん及び乳がんの早期発見・早期治療に努めるとともに正しい健康意識の普及、啓発を行い、町民の健康増進を図ってまいります。

 感染症予防について、国保病院等との連携による各種予防接種に取り組んでまいりますが、「子宮頸がんワクチン接種」については、旭川医科大学産婦人科医師の協力・指導の下、中学1年生を対象に、健康教育等を取り入れながら、将来の少子化対策にもつながる事業として取り組んでまいります。
 また、インフルエンザワクチンについても、中学生まで公費負担を行い、感染症予防の知識普及を行いながら、重症化の予防に努めてまいります。

 母子保健事業では、公費負担による妊婦健康診査を公費負担で行い、母体や胎児の安全確保に努めてまいります。
 また、子育てに不安を抱えた母親や乳幼児の虐待防止など育児環境が大きく変化していることから、新生児全戸訪問や、民生児童委員協議会の協力を得て、子育て支援事業「お誕生学級」を実施し、母子保健対策を推進してまいります。

(国保病院)
 国保病院につきましては、誰もが住み慣れた地域の中で安心してかかることができる病院づくりに向け、町民に必要な医療供給体制の確保に努めてまいります。

 診療体制につきましては、平成24年度も内科、外科、小児科、産婦人科の4科を基本に継続してまいります。
 特に、内科につきましては、本年1月より常勤医師は3名となりましたが、佐藤医師が3月末で退職することから4月からの常勤医師はまた2名となるため、診療の充実に向け3名体制をめざし、引き続き常勤医師の確保に全力を注いでまいります。
 
 また、平成22年10月より開始した訪問診療につきましても保健福祉課や斜里地域訪問看護ステーション、斜里町社会福祉協議会等の関係機関と連携を強め継続してまいります。
 更に、小児への各種ワクチンの予防接種や高齢者へのインフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン等の接種を積極的に推進するとともに、乳がん検診や肺がん検診等の各種がん検診に努め、健康の保持増進と疾病予防の推進を図り町民の健康づくりに取り組んでまいります。

(国民健康保険及び後期高齢者(長寿)医療)
 国民健康保険については、保険者として健全な保険運用に努めるためにも、医療費の抑制や疾病の予防による積極的な健康づくりに努めてまいります。
 後期高齢者(長寿)医療については、町民の窓口として円滑な制度の運用に努めるとともに、現行制度の廃止に向けての見直しが進められていることから、今後の国の動向を注視していかなければなりません。

(地域福祉)
 町民協働によるまちづくりを通して、斜里町地域福祉計画による「心かよう福祉のまちをめざして」という基本理念の実現をまざしてまいります。

(児童福祉)
 次代を担う子どもたちの誕生をみんなが祝い、その子育てをみんなで見守ることを基本に、「かけがえのない存在として我が子を実感できるための子育て支援」という基本理念の実現をめざしてまいります。
 安心できる子育て支援として、現行の小学生の入院費助成を拡充し、新たに中学生の入院費についても助成することにより、義務教育期間中の入院費無料化を実施することとしております。

 常設保育園については、乳児保育、障がい児保育等、質の高い保育事業を継続して推進します。さらに、子育ての悩みについての相談や食育など、保育園の専門的機能を生かした中で、幅広い子育て支援の推進に努めてまいります。
 へき地保育所については、保育サービスの充実とともに、へき地保育所設置基準に関する規程」及び「小学校適正配置計画」に基づくへき地保育所再編については、引き続き地域との協議を進めてまいります。

 学童保育である「仲よしクラブ」についてはサービスを拡充し、平成24年度4カ所の通年開設を行います。また、児童の健全育成の場としての児童館についても、引き続き運営の充実を図ってまいります。
 発達障がいと思われる児童数の割合が年々増加しておりますので、関係機関の連携により早期発見、早期療育に努めて参ります。さらに就学後についても学校での特別支援教育との連携強化を図り、ライフステージにあった障がい児支援の充実を図って参ります。

 また、要保護児童対策地域協議会の構成団体との連携強化、情報共有を通して、支援の必要な児童と家庭の早期発見、見守り、地域支援などにより、児童への虐待予防、防止に努めてまいります。

(障がい者福祉)
 「障がい者が安心して地域で暮らせる社会づくり」をめざして、平成24年度から新たに始まる「斜里町障がい者計画・障がい福祉計画(平成24年度~平成26年度)」を基本に障がい福祉サービス及び相談支援並びに地域生活支援事業等の充実を図ってまいります。
 また、施設から地域への移行や、就労支援といった様々な課題もあることから、地域自立支援協議会での取り組みを通して各福祉団体などとの連携強化に努めてまいります。
 さらに、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく「市町村障害者虐待防止センター」設置の検討を進めてまいります。

(高齢者福祉・介護保険)
 誰しも住み慣れた地域で暮らしていくことを望んでおり、自らの選択により介護サービスや生活福祉サービスが利用できるように、地域及び関係機関と緊密に連携しながら進めてまいります。
 ひとり暮らしの高齢者が増加する中、様々な課題も発生しておりますが、「命のバトン事業」の促進とともに、社会福祉協議会が行っております「ふれあいネットワーク事業」を支援し、安心して暮らせる地域づくりをめざしてまいります。
 
 平成24年度から、第5期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画(平成24年度~平成26年度)がスタートしますが、待機者が依然として130名を超えている、特別養護老人ホームの増員や、認知症グループホームの増員を計画に盛り込んでおります。
 介護予防事業についても、今後、支援が必要と思われる方を早期に把握し、機能低下の予防や維持を図るため、健康講座の他「斜希っと教室」や、「ふれ愛サロン」事業の拡充を図ってまいります。

 また、認知症の方や家族を地域で支えるための「認知症サポーター養成講座」を開催する他、認知症高齢者の徘徊等に対応するための「SOSネットワーク」の構築に向けて検討を進めてまいります。

第5は、「あすを拓く心豊かな人づくりをめざして」であります。

 教育施策につきましては、学びのための環境を整えることが重要な課題であると認識しておりますが、教育長から「教育行政執行方針」が示されますので、私は財政措置を通じて教育行政を支援する立場から、主要な事項について申し上げます。

 今年度の主な取り組みと致しましては、学校教育については、児童生徒への細やかな対応を行うために少人数学級の実施にともなう臨時教員の配置や、特別支援教育として支援を必要とする児童生徒への身辺介助を行う特別支援員の増員配置、基礎学力の向上対策としての大規模校への学力支援講師の配置、問題行動が見受けられる児童生徒の個別課題に対応するスクールソーシャルワーカーの継続配置を行ってまいります。

 学校施設の整備等については、平成23年度予算に計上し繰越明許事業として24年度に実施する斜里中学校の校舎、給食堂等の大規模改修事業に着手してまいります。
 教員住宅の整備事業は、平成23年度に策定した教職員住宅改修事業計画に基づき、戸建て住宅2戸の建設と教職員用集合住宅として北海道から取得する1棟4戸の営繕補修を行い、居住環境の整備に努めてまいります。

 斜里高等学校間口維持対策としては、町外から通学する生徒に対する交通費の助成と、総合学科の魅力である「特色ある学校づくり事業」の更なる充実と安定した3間口の維持のために支援を行ってまいります。 
 社会教育では、家庭や地域づくりのための心豊かな人づくりを進めるため、その活動拠点となっているゆめホール知床の屋上調査や設備更新と、各分館のストーブの更新を図ってまいります。
 
 スポーツ施設の整備につきましては、老朽化した温水プールと一元化を図るため海洋センタープールの改修事業に着手いたします。また、町民公園内のスポーツ施設の芝生管理機械の導入を行い、健康づくりに寄与するスポーツ環境の整備を図ってまいります。

 図書館につきましては、平成23年度から新図書館建設検討委員会を発足させ、町民とともに創る新図書館について検討を行っているところでありますが、6月を目途に検討委員会からの意見書を受け、議会と協議を行ったうえで実施設計について検討してまいります。

 また、その他の事業展開としては、
(学校教育)
 基礎学力の向上対策として、「全国学力・学習状況調査」の結果を基に、児童生徒の学習改善プランの作成と指導に加え、個々あるいは少人数で学習する体制の整備を支援してまいります。

(学校給食)
 学校給食につきましては、可能な限り国産品や地場産品食材を活用し、食の安全・安心の徹底を図ってまいります。また、町民の方々との連携のもと、道産小麦やシカ肉等を活用した給食を供給し、地産地消の取り組みを行うと共に食育の推進に努めてまいります。
 また、施設整備では老朽化した給食用食器保管庫の更新を行うこととしております。

(公民館)
 公民館活動では、町民のニーズを踏まえた公民館の機能を生かした各種講座、教室等を実施し、町民の学習意欲を高めるとともに、学習活動を支援いたします。
 芸術文化活動では、芸術文化講座のほか、町民の文化活動の一層の充実のため、鑑賞機会の提供や発表機会の支援等を引き続き実施いたします。
 生きがい大学は、開設40年を迎えることから記念事業を実施いたします。
 
(体育振興)
 体育振興では、幅広い年齢層の町民がスポーツを楽しみながら健康づくりに取り組む機会の提供に努めるとともに、各種スポーツ大会の実施支援や参加助成を行い、スポーツ合宿誘致への支援を継続してまいります。
 斜里中学校第1体育館の改築が終了したことから、学校開放事業としての新たな利用方法についても、検討を加えてまいります。

(博物館)
 博物館活動につきましては、まちづくりに寄与する特別展や各種講座・講演会の開催のほか、博物館研究報告書などを刊行します。
 文化財保護事業では、国道関連として峰浜国道緊急発掘調査事業を道営畑総事業関連の緊急発掘調査を受託事業として実施します。また、町道関係として羅萠道路の緊急発掘調査を実施いたします。
 町内の重要遺跡であるチャシコツ岬上遺跡や来運1遺跡の調査研究や遺跡保全、管理については適切に実施してまいります。

(図書館)
 図書館活動につきましては、引き続き多くの町民が図書に親しむ環境づくりに努めるとともに、ボランティアサ-クルの読み聞かせの会の活動などの活動支援を進め、町民の方々とともに、町民の生涯学習の拠点施設としての充実に努めてまいります。また、新図書館建設にむけて体制の整備と活動の充実を図ってまいります。

第6は、「住民参加と協動による行政運営をめざして」であります。

 住民との協働のまちづくりを推進するためには、地域の基礎的な住民団体である自治会をはじめ、関係団体の主体的で自主的な活動が必要であります。今後とも住民とのパートナーシップによる住民との協働のまちづくりをすすめるためにも、住民と行政が情報を共有できる環境づくりが重要です。

 今年度の主な取り組みと致しましては、協働によるまちづくりでは、(仮称)まちづくり基本条例の策定に向けた、町民組織による素案作成作業の成果を踏まえ条例制定に着手しますとともに、町民が主体的にまちづくりに参加できる環境整備を町政全般にわたって進めてまいります。

 町民本位の役場をめざすために、当面は、第4次行革大綱の基本方針である。「協働によるまちづくり」「職場の活性化と意識改革」「経営の視点に立った行財政運営」を基本に進めてまいります。

 職場の活性化と意識改革では、新年度当初において機構改革を実施し、住民の期待に応えられる組織体制とするとともに、ファシリテーション研修など、政策能力や資質の向上に有効な職員研修を行うことや、「幸福度」に関する職員研究組織の立ち上げなどをとおして職員の意識改革を図ってまいります。

 経営の視点に立った行財政運営では、事務事業の見直しを徹底し、適正な事業選択を行うとともに、中長期財政収支試算の策定や財政健全化法に基づく財政指標の分析等による計画的な財政運営に努めてまいります。
 また、今年度は第4次総合計画が平成25年度で終了することから、次期の総合計画策定に向けた準備を進めてまいります。

 また、その他の事業展開としては、
(自治会活動・協働の促進)
 自治会活動は住民自治の原点であり、お互いの特性や役割分担を尊重しあう良好な協働関係を築き、各種の支援とともに地域担当制度を活用していただくなど、ひきつづき自治会との連携強化を図ってまいります。
 まちづくり1%事業支援事業については、事業開始から3年目を迎えることから、一定の見直しを行うこととしております。

(男女共同参画)
 町の各種委員会などへの女性の参画機会を高める取り組みなどを行ってきたところであり、今後も、男女が対等なパートナーとして社会活動を担ってゆくことのできる、男女共同参画社会の実現を図ってまいります。

(行政情報の提供)
 町民参加のまちづくりを進めるため、広報広聴活動は重要であり、広報「しゃり」の紙面の充実や町民目線に立った情報の提供に努めるとともに、より見やすく使いやすいホームページの充実に努めてまいります。

 行政情報を提供するためには、公文書の管理が重要であります。将来の公文書管理システム構築に向けて職員研修に取り組んでまいります。
 また、出前講座やまちづくり懇談会等をとおして、住民との情報の共有を図り、意見公募手続(パブリックコメント)により町政に町民の意見や要望を反映させる機会を設け、町民との協働による開かれたまちづくりの推進をめざしてまいります。

(地域間交流・国際交流)
 姉妹町・友好都市との交流につきましては、物産交流などを通じて、相互理解を深めるとともに、友好都市盟約30周年にむけた関係団体の取り組みを要請するなど、交流を深めてまいります。また、札幌ふるさと斜里会が30年を迎え、記念事業が予定されており、支援するとともに交流推進を継続してまいります。
国際交流については、民間での幅広い交流研修活動を引き続き支援をしてまいります。

(職員の意識改革)
 第4次行政改革基本方針においては、行政経費の削減に加え、住民サービスの向上をめざした項目を盛り込み、職場の活性化と職員の能力開発を進め、住民の信頼を得られる役場づくりを進めることとしております。
 一人ひとりの職員が住民のニーズを的確に捉え、求められる住民サービスの提供に創造性をもって対応できるようレベルアップを図り、柔軟な思考と行動力で対応してゆく体制を整えたいと考えております。

(税財源の確保)
 地方自治体にとって最も大きな比重を占める地方交付税は、基準財政需要額及び基準財政収入額の動向により交付額が決定され、町税収入の増減に伴い、普通交付税においても同様に増減するものであります。
 平成24年度の普通交付税は、前年度比で0.8%減額としておりますが、国の地方財政計画を勘案し、前年度交付実績及び町税収入を加味した中で予算を計上しています。

 町税については、年少扶養親族に係る扶養控除の廃止や、農業所得並びに漁業所得の好調な伸びにより、個人町民税は増額が見込まれます。
 固定資産税については、平成24年度が評価替えの年であることから減少が見込まれ、また、法人町民税や入湯税、たばこ税についても減少が見込まれますが、町税全体では個人町民税に底上げされ、前年より増額計上となっております。
 税・料の滞納額については、年々、圧縮が図られておりますが、一層の納税意識の高揚、口座振替納税制度の普及拡大等に努めるとともに、納税等に誠意のない滞納者については、引き続き迅速な滞納処分を行い、納期内納税者との公平性を保ち、信頼を損なうことがないよう、今後とも収納向上に努めてまいります。

 本年度予算の経常経費は、昨年9月の中期財政収支試算において推計した額と、ほぼ同額となっていることから、今後の財政運営においては、引き続き、行財政改革を進めるとともに歳入に見合った歳出の計上に努め、長期的視点にたった、健全な財政運営をめざしてまいります。

4.平成24年度の予算規模

 平成23年度年は地方統一選挙の年でありましたことから、6月補正において政策予算を計上させていただきましたが、本年度予算は、通常予算として、予算編成を行ったところであります。

 本年度の一般会計予算は、79億8,050万8千円で前年度6月補正後比較では、18億3,555万9千円、率では △18.7%の大幅な減額予算となりました。
 この大幅な減額要因は、本年4月稼働の一般廃棄物処理施設整備事業費の21億7,058万8千円によるものであり、これを除いて比較いたしますと4.4%の増額となるところであります。

 本年度予算の主な事業は、町営住宅再生整備事業で3億973万円、B&G海洋センタープール改修事業で8,999万9千円、家庭系一般廃棄物収集委託事業で5,355万円、一般廃棄物処理業務委託経費で1億405万5千円等の計上を行いました。

 特別会計では、国民健康保険事業特別会計他4特別会計で38億7,953万1千円、前年6月補正比較では7.9%の増となったところであります。

 企業会計は、病院事業会計、水道事業会計の2会計では、23億8,550万7千円、前年比では5.1%の増であります。

 一般会計、5特別会計、2企業会計を合わせた予算総額は、142億4,554万6千円で、前年度6月補正後に対し、14億3,669万8千円、△9.2%の減となったところであります。

5.むすびに

 以上、平成24年度の町政執行方針を述べさせていただきましたが、これからのまちづくり、斜里町づくりは、役場だけでできるものではありません。町民の皆さんの知恵と力が必要です。(仮称)まちづくり基本条例をつくる会が、素案をおよそ1年半の時間をかけて手づくりで策定いただいたことは、大きな一歩です。

 新しい廃棄物処理施設の愛称は、多くの応募の中から「みらいあーる」と決定しました。循環を意味する「R(あーる)」をかけながら、斜里には「未来がある」を意味する愛称です。
「みらいあーる」斜里町、いつまでも暮らし続けられる、持続可能な斜里町づくりにつなげるために、町民の皆さまとの対話を大切に、一歩一歩確実に進めてまいります。

 町民と町議会の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、私の執行方針といたします。



   平成24年3月7日 斜里町長 馬場 隆

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