森・川・海がつながりあった生態系に

開拓前には豊富にいた動物たちの中には、大きく数を減らしてしまったり、まったく姿を消してしまった動物たちがいます。動物たちは森や川や海で暮らし、中にはその間を移動し、生態系をつなぐ役割を果たします。100平方メートル運動の森・トラストでは、このような生態系をつくる生物相の復元をめざしています。

 

帰ってきた、サクラマス

かつて運動地の川にたくさんいたサクラマスは、20年以上前からほとんど姿を消しました。このサクラマスをよみがえらせるため、平成11年から合計10万匹の稚魚と33万個の卵を運動地の川に放流してきました。これまでに15尾の親魚と6箇所の産卵跡が見つかりました。サクラマスは海で育って再び川をのぼってきたのです。しかし、その数はあまりに少なく、河川環境や海での生活など、原因を探る必要がありそうです。 

 

                              

シロザケ・カラフトマスの自然産卵に向けて

知床では秋になると、たくさんのシロザケやカラフトマスが産卵のために川にのぼってきます。しかし、多くの川では河口近くのえん堤で魚が止められており、それ以上上流にのぼることができません。そこで、運動地を流れる岩尾別川では、サケ・マス孵化場の協力を得て、これまでにシロザケ2300尾、カラフトマス役1750尾をえん堤の上流に運び上げて放流しました。

                     

第二弾の復元生物は?

専門委員会議では、サクラマスに続く復元対象生物として、シマフクロウなど鳥類5種とカワウソ、オオカミの哺乳類2種を選びました。鳥類については生息環境を守りながら森づくりをしてゆくことになりました。カワウソ、オオカミについては、人の生活への影響や対策、海外での導入事例、法律の整備などさまざまな課題があり、今の段階では大きな困難があります。今後も長い目で取り組む必要のある課題です。

■生物相の復元